どうも!「体育の授業で審判に猛抗議する男」にわです。
本ブログでは、世の中のエンタメを魅力を紹介しています。
第2弾となる今回は海外サッカーです。
そう言うと
「サッカーならJリーグ見てるし似たようなもんでしょ」と思ったそこの貴方
ちょっと待った!!!!!🖐️
実は全然違うんです。
競技は同じでも文化が異なると楽しみ方も変化します。
“Jリーグとの違い”は明記していませんが、記事をお読みいただくと理解していただけると思います。
若者人気の高い海外サッカーについて知っていただく機会に出来ればと思います。
この記事では以下の内容をご説明します。
・こんな人、時にオススメ
・海外サッカーの世界
・どのように楽しいのか
・オススメの楽しみ方
実際にスペインにて現地観戦した私が感じたことをまとめました!
最終的にはぜひ現地へ足を運んでほしいですが、まずは中継からご覧いただければ幸いです。
はじめに
前提
・本記事では、基本情報・データ(客観)と体験談(主観)の両面からご説明いたします。
・内容は主にレアル・マドリード(スペイン)を参考例としています。
・本文中の金額(日本円換算)は「1ユーロ=162円」で計算しています。
・競技ルールについては解説いたしません。(ルールについてはこちらの記事→サッカー図鑑 – サッカーの基本ルール/ホームメイト)
こんな人、時にオススメ!
・海外の文化に興味がある人
・深夜や早朝に楽しみが欲しい人
・大学生みたいなノリでワイワイしたい人
記事の要点
・サポーターの声量がすごく、応援に迫力があります。
・日本人の愛好家にも熱い人が多く、みんなでワイワイ盛り上がりやすいです。
・リアルタイム視聴を続けると生活習慣が乱れます。
基本情報・データ
試合
欧州主要リーグ(🇪🇸、🏴、🇫🇷、🇮🇹、🇩🇪)では、7-8月に開幕し翌年5-6月に終了する“秋春制”が採用されています。
シーズン中に年を跨ぐため、表記は西暦(又はその下二桁)を繋いで表します。
(例:2023年開幕・2024年閉幕→2023-2024シーズン / 23-24シーズン)
開催時間は現地時間の昼〜夜となり、日本時間では22時〜5時頃になります。
※スペインと日本の時差は8時間
選手
スペイン1部所属の20クラブ合計で約500人。
各クラブに20~30人が在籍しています。
出典:ラ・リーガ 24/25 | Transfermarkt
年俸
・全選手1)の平均年俸
約3億8000万円(24-25シーズン)
・最高年俸(スペインリーグ)
約54億2500万円 ※ロベルト・レバンドフスキ2)(24-25シーズン)
出典:【2024/25】ラ・リーガ全20クラブ別、選手年俸ランキング (2024年10月31日) – エキサイトニュース
ちなみにプロ野球(NPB)の平均年俸が約4,713万円、最高年俸が6億円です。
1) スペインリーグ1部所属の約500人
2) FCバルセロナ所属のポーランド人ストライカー
人気
2023-2024シーズン 総入場者数(スペイン・リーグ戦)
約1,105万人(1試合平均:約2.9万人)
国内トップ(=レアル・マドリード)
約137万人/19試合(1試合平均:約7.2万人)
出典:ラ・リーガ – Change in attendance figures | Transfermarkt
20クラブの平均が2.9万人/試合で、トップクラブが7.2万人/試合となっています。
集客力の差が大きく、強豪クラブの試合には国外からも多くのサポーターが駆けつけます。
観戦料
入場料(座席代)
約20ユーロ〜500ユーロ = 約3,200円〜81,000円1)
出典:Real Madrid CF | Site Officiel du Real Madrid CF(レアル・マドリード公式サイト内チケット購入ページ)
※クラブ間の人気格差が大きく、価格差にも反映されています。
交通費(東京-マドリード間の航空機往復代大人1人分)
約10万円〜20万円
他滞在費を考慮すると30万円近く必要です。

体験談
エンタメの特徴(にわチャート)

・没入感 高い…演目にのめり込んで楽しめる / 低い…演目以外の楽しみもある
・緊迫感 高い…感情が揺さぶられる / 低い…冷静に楽しめる
・映像 高い…演出に迫力がある / 低い…落ち着いて楽しめる
・音響 高い…演出に迫力がある / 低い…落ち着いて楽しめる
・推し活 高い…推し活の文化がある / 低い…他者との差別化が図りやすい
判断材料
視聴数
・現地観戦数
国外:2試合(スペイン・2016年)
国内:3試合(日本開催のクラブW杯*・2015-2016年)
*各大陸の王者が集い、世界一のクラブの称号を争う大会。
・中継観戦数
約150試合
訪問施設
スペインでは2つのスタジアムを訪問しました。
・サンチャゴ・ベルナベウ(レアル・マドリードの本拠地。以下ベルナベウ)※改修前
・ビセンテ・カルデロン(アトレティコ・マドリードの本拠地)※2017年に閉場
・日産スタジアム
・長居スタジアム
没入感(★★★☆☆):サポーターによる魅惑の大声援
海外サッカーは声援の迫力がすごく、その圧に魅了されます。
その迫力の理由は人数が多い、かつ一人一人の熱量が高いからです。
熱量については次項目「緊迫感」で説明するので、ここでは人数についてです。
海外サッカーのスタンドは大多数のホームサポーターとごく少数のアウェイサポーターで構成されます。
強豪クラブ主催試合ですと9割5分はホームサポーターです。
また、攻守が瞬時に切り替わるサッカーの応援はターン制ではありません。
一試合を通して両チームのサポーターが絶え間なく声援を送り続けます。
そうなると、数で勝るホームサポーターの応援が常に鳴り響きます。
スタジアム内で反響した声援は四方八方から自身の元に降り注いできます。
まるで音の世界に囚われたような感覚に陥ります。
初めは恐怖感すら感じますが、徐々にそれが心地良く感じました。
海外サッカーは声援を送る人、ただ観戦する人のいずれものめり込んで見れるエンタメだと思います。

緊迫感(★★★★☆):サッカー=代理戦争
現地観戦を通して、欧州におけるサッカーは単なるエンタメの域を越えていると感じます。
現地サポーターが選手達を大声で鼓舞する姿を見ると、単なる暇つぶしで来たとは思いません。
ただ、そんな熱意の根底には政治的な背景が絡んでいます。
世界有数のダービーマッチであるレアル・マドリードvsバルセロナ(通称:クラシコ)が白熱するのは、両クラブの間に深い因縁があるからです。
ここでは詳細を割愛しますが、過激な応援合戦の根源には歴史的な対立があります。
両クラブの対戦は、中央政府vsカタルーニャの“代理戦争”と言えます。
画面越しでも伝わる声援のエネルギーは、ただ観戦している私を自然と高揚させます。
ちなみに日本人の海外サッカーサポーターもその影響を受けてか、比較的熱狂的な人が多い印象があります。

映像・照明演出(★★☆☆☆):演出は控えめ
試合中の演出としてモニターや照明が活用されるシーンは少ないです。
大一番を除き、試合前やハーフタイムにイベントを行うことはありません。
試合中もゴールや選手交代時の演出は簡単なものです。
スタジアム外観のライトアップはありますが、試合中はそちらに集中出来るように派手な演出は控えているのではないかと思います。

ただ、主催者の演出ではありませんが、サッカー発祥(?)の文化であるコレオグラフィー(通称:コレオ)は見応えがあります。
客席全体で文字やロゴを表現するスイミーのような演出です。
基本的には大一番の試合で選手入場時に行われます。
実はJリーグでも似た光景を見れます。
同クラブサポーターの結束力はスポーツ界でもトップクラスだと感じます。

音響演出(★★★★☆):最低限の演出で最高潮
映像・照明演出と同じく運営側での機械的な音響演出はさほどありません。
演出がなくともサポーターの声援で十分盛り上がるからだと思います。
【没入感】で記載した通り、同士でも恐怖感を感じるほどの迫力があります。
きっと機械的な演出よりも相手チームにプレッシャーをかけることが出来ます。
あえて運営側の演出を挙げるならばスタジアムDJがサポーターを煽るくらいです。
ただ、それが非常に盛り上がります。
ベルナベウでレアル・マドリードの選手が得点すると応援曲が流れ、DJによるコール&レスポンスが続きます。
シンプルなコール&レスポンスなので初見でも参加できます。
また通常は一度だけですが、重要な得点時には三度も繰り返します。
サポーター達は選手名の大合唱を通じて歓喜の共有を行います。
推し活のし易さ(★★☆☆☆):“推し”意識は希薄
「緊迫感」にて記載の通り、欧州におけるサッカーはエンタメの枠を超えてしまっていると思います。
代理戦争の意味合いが強いため、個人選手よりも街の誇りと背負って戦うクラブ(軍)に対して愛情を注いでいると感じます。
仮にライバルクラブと全選手を入れ替えたとしても、応援するクラブは変わらないでしょう。
一見箱推しにも見えますが、クラブが大敗を喫すれば躊躇なく大ブーイングを浴びせます。
なので“推す”とはニュアンスが違うと思います。
アクスタをはじめとする推し活グッズの販売もありません。
ちなみにグッズ展開で言うと、アパレル系に力を入れています。
ファッションブランドとのコラボ商品も数々生み出されています。
レアル・マドリード オフィシャル・オンラインストア
テンションMAXの瞬間
試合開始直前
試合開始前には“イムノ”と呼ばれる、クラブの応援ソングが流れます。
サポーターが総立ちで高らかに歌い上げることで、スタジアムのボルテージが一気に高まります。
劇的なゴール
サッカーの得点パターンはゴール(1点)しかありません。
とはいえ、同じゴールでも泥臭いものから派手なものまで様々な種類があります。
中でも会場を湧かせるのがアクロバティックなスーパーゴールです。
スペインではゴラッソ(golazo)と言います。
視覚的に派手なプレーはサッカー歴を問わずに皆を興奮させます。
ちなみに下の動画は私が現地観戦した試合です。
カメラで追うのがやっとなくらいのゴラッソが決まりました。
決めたのは得点数が多くない伏兵的な選手でした。
※楽天イーグルスで例えると小深田のHRくらいレアです。
そんな衝撃と興奮は7年以上経った今もなお記憶しています。
オススメの楽しみ方
贔屓クラブ・選手をつくって応援を楽しむ
スポーツ全般に共通しますが、贔屓を作って追い続けることは王道の楽しみ方と言えます。
ただし海外サッカーの場合は、クラブによって取得できる情報量に差が出やすいです。
中堅以下のクラブを応援すると、中継やハイライト動画を見る方法がない等、応援活動が簡単ではありません。
なので、最初はビッグクラブの中から1つを選ぶのがオススメです。
欧州で言うと約20クラブです。
そのいずれかであれば中継も観れますし、同じクラブを愛するサポーターとの交流も楽しめると思います。
現地の言葉を覚えて楽しむ
スーパーゴール→ゴラッソ
スーパーセーブ→パラドン
上記のように現地の表現を覚えることで通ぶれます。(いずれもスペイン語)
とはいえ実際は見栄を張りたいというよりも、そっちの方が楽しいから使っていると思います。
周囲の人には通じない“身内ネタ”は、サポーター同士の繋がりをより強くすると考えます。
ちなみに現地語が堪能で、現地記事を翻訳できる人は界隈で神として崇められます。
スポーツバーでワイワイ楽しむ
海外サッカーはリーグ毎に配信先が異なり、全て網羅しようとするとコストが掛かります。
なので、年数回程度であればスポーツバーでの観戦をオススメします。
スポーツバーに集うのは熱量高めのサポーターが大半で、現地さながらの盛り上がりを見せることもあります。
そういった空間が苦手でなければ、一度行ってみる価値はあると思います。
またご安心いただきたいのは、グループで来ている人が多いもののソロ観戦者もいます。
試合中は皆モニターに集中しているので、ボッチを気に必要はありません。
ちなみに私のオススメは大阪北新地にある Shake Handsさんです。
「W杯期間中は全試合をフルタイムで見ている」マスターの軽快なトークが面白いです。
また初心者にも優しく解説してくれるので安心です。
サッカー専門店なので試合が無い日でもサッカートークを楽しめます。
お近くを寄った際はぜひ検討してみてください。

注意点
生活習慣悪化リスク
海外サッカーのリアルタイム視聴を続けると生活習慣が乱れます。
23時前に開始の試合であればさほど問題はないですが、ビックマッチに限って日本時間の夜中2〜5時にキックオフする試合が多いです。
なので日勤で働かれていると、
・23時:仮眠
・ 2時:起床→キックオフ
・ 4時:試合終了→二度寝
・ 6時:起床→出勤
というスケジューリングになります。
試合は主に週末開催ですが、現地日曜開催分は日本の月曜早朝になります。
また、リーグ戦に並行して開催する欧州カップ戦(平日開催)まで網羅すると、更に身体への負担が大きくなります。
特に日勤で働く方が毎試合観戦するには、体力が必要不可欠だと考えます。
そのような性質のため、視聴者層は狭義でのビジネスパーソンや大学生が多いと感じます。

サブスク地獄リスク
視聴にかかるコストが少なくありません。
クラブorリーグを絞れば負担は減りますが、幅広く見たい場合には月額1万円程度必要になります。
欧州5大リーグ(🇪🇸、🏴、🇫🇷、🇮🇹、🇩🇪)を網羅する場合、最低でも3つのサブスク契約が必要です。
例:U-NEXTサッカーパック+DAZN+ABEMA他
欧州カップ戦を見たい場合はWOWOWが追加となります。
サッカー以外のコンテンツも楽しめるサブスクもありますが、他エンタメと比較すると割高だと感じます。
サブスク名 | 月額料金(税込) |
U-NEXT サッカーパック | 2,600円 |
DAZN | 4,200円 |
ABEMA | 1,080円(プレミアム) |
WOWOW | 2,530円 |
(現地)ゴール見逃しリスク
サッカーの醍醐味と言えば何といっても得点シーンです。
その瞬間を目撃するためにサポーターはスタジアムへ足を運びます。
しかし、現地観戦においてゴールシーンは意外と見え辛いです。
なぜなら得点機では思わず立ち上がってしまう人が多いからです。
ラストパスが出る頃にはもう7割立ってます。
もしこっちが座ったままであれば到底対抗出来ません。
なので、僭越ながら1つだけアドバイスを送ります。
得点の匂いがしたら中腰でスタンバイしよう!
(おまけ)あるある
・現地観戦の回数がステータスになる(誰しも最初は憧れる)
・「ゴラッソ!」とか「パラドン!」ってめっちゃ言う(語感が良くて言いたい)
・記念撮影はこのポーズしがち↓

(おまけ)得た学び
・サッカー(エンタメ)に全力な生き方も楽しくてかっこいい(エンタメ中心思考の基となりました。)
・眠くても無理やり起床する能力(起きられず何度も悔しい思いをしました。)
まとめ
エンタメの特徴(にわチャート)

・没入感 高い…演目にのめり込んで楽しめる / 低い…幅広い楽しみ方がある
・緊迫感 高い…感情が揺さぶられる / 低い…冷静に楽しめる
・映像 高い…演出に迫力がある / 低い…落ち着いた雰囲気で楽しめる
・音響 高い…演出に迫力がある / 低い…落ち着いた雰囲気で楽しめる
・推し活 高い…推し活の文化がある / 低い…独自性・存在感を出しやすい
総評
・サポーターの声量がすごく、応援に迫力があります。
・日本人の愛好家にも熱い人が多く、みんなでワイワイ盛り上がりやすいです。
・リアルタイム視聴を続けると生活習慣が乱れます。
時間的・金銭的な負担が大きく、敷居は高いと思います。
それでもなお多くの日本人が楽しんでいることがエンタメの魅力を証明していると思います。
比較的大人しい気質の日本人でも、お酒や深夜の力を借りることで現地ファンのようにワイワイ楽しむことが出来ます。
海外サッカーは日常生活から離れ、刹那を楽しみたい人にとって最高なエンタメではないかと思います。
まずは見やすい時間帯の試合をスポーツバー観戦してみてはいかがでしょうか。
余談
私が「人生の中心にエンタメを据えた生活」を志したきっかけは、2015年のクラブW杯でリーベルプレート(アルゼンチン)サポーターと交流したことです。
試合前日に大勢のサポーターが大阪・道頓堀を占拠したことでTVニュースに取り上げられました。
その映像を見て彼らに興味を持ったため、サポーターが集う応援席に行ってみました。
スタンドで話しかけた4人組(男性3名女性1名)は私の拙いスペイン語を受け入れ、応援に混ぜてくれました。
そして前半を終えてハーフタイムの時に「よく日本まで来たね」と言いました。
すると彼らの1人からの返事は「車を売ってきたよ。」でした。
近場で面白そうだったので来た私とは対照的に、クラブのために私財を投げ売って地球の裏側まで駆け付けていたのです。
「なんてCrazyなんだ」と思いました。
しかし、大好きなお酒を片手に応援歌を大声で歌う彼らの姿はすごく幸せそうでした。
途中酔っ払って変な絡まれ方をしましたが不思議と嫌悪感はありません。
とにかく楽しくて仕方がないことに気付いていたからです。
その時、好きなものに対して一直線な生き方の尊さを感じました。
そして自分もそうなりたいと憧れるようになりました。
P.S.彼らと会って早々に「君はマリファナを吸うのかい?」と言い、葉巻を差し出してきました。
煙草すら吸ったことのない私は「日本ではイリーガルだよ」と断りました。
あの時判断を誤っていればこうしてブログを書くこともなかったかもしれません。
人生って面白いですね。
にわ
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